
旅するパティシエななころです。
現在YMSビザを利用してロンドンで暮らしています。
コロナ前は、ワーホリビザでカナダに住んでいました。
この記事ではその当時働いていたお店で起きた出来事について綴ります。
チョコレート屋さんでの接客中。

私は半年間カナダ、トロントのチョコレート屋さんで主にカスタマーサービスの仕事をしていました。
英語力ゼロからのスタートで最初は全く使い物にならなかったのですが、徐々に仕事にも英語にも慣れ、楽しく働いていました。
ある日いつものように接客していると若い男性2人組が来て、

もしかして日本人!?●●●って言ってみて!!!!
とニヤニヤしながら言われました。
私は●●●が聞き取れず、知らない言葉だったので

え!??どういう意味!??
と笑顔で聞き返していたのですが、隣にいた同僚が

この子に何言わせようとしてくれてんねん!!!???
と、いきなりその2人組を怒鳴りつけたんです。
セクハラ・人種差別されてたらしい。

何してるのかわかってんのか、とお客様相手にキレまくる同僚。
その同僚は普段めちゃくちゃ温厚でおとなしい子ということもあって、私は唖然。
男性二人組は

ただの冗談だよ、、
といってばつが悪そうに、お会計をすませてそそくさと帰っていきましたが、同僚の怒りは収まらず、なんだなんだと集まってきた別のスタッフにも話をし、マネージャーにまで報告しに行きました。
そこで私は●●●が卑猥な言葉で、アジア人か日本人(?)を侮辱する感じでからかおうとされていたことがはじめてわかりました。

日本人がイエローキャブと言われるみたいな感じのからかい方なのかな、、?
だけど、私自身は気づきもしなかったくらいで正直全然傷ついていませんでした。
それなのに、ことの顛末を聞いた同僚たち、マネージャーは激怒。
マネージャーはどんな2人組だったのか、何を買っていったのか、なども私と同僚に詳しく聞いて、私には次また来たらビンタしてやったらいいよ、と言ってくれました。
1人の人間として、人権を守られてる。

私は正直、そんな大ごとにしてくれるなんて思ってなくて、そしてみんながそんなに自分事のように怒ってくれるなんて思わなくて、
その出来事に傷ついたのではなく、みんなの対応が嬉しくて涙目になってしまいました。

多分みんな私が傷ついてるんだと思ってハグしてくれた。でも違うよ、、
日本で接客をしていたときは、そんなセクハラ日常茶飯事だったし、触られたりしても一切守ってもらえなかった。(もちろんお店によるとは思いますが、私はそのような場面で守ってもらえたことがありません。)
お客様だから、対応して当たり前、うまくかわせないと接客なんてやっていけない、そういうものという空気をいつも感じていました。
なのに、外国人で、言葉さえままならず迷惑ばかりかけている私でさえ、ここカナダではひとりの人間として人権を守ってもらえるんだ、と感じ、嬉しくて感激してしまったのです。。
もしかしたら私にとっては自分の母国よりも外国の方が働きやすいのかも、と気が付くきっかけになった出来事でした。
この経験から自分のことをもっと大切にしてもいいんだ、と思ったし、
人の人権も大切にしよう、と思ったのでした。
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