カナダで受けた洗礼。ヴィーガンって何?日本人の私だけ知らなかったこと。

旅するパティシエななころ(@naacookie))です。

コロナ禍のぎりぎり前、2019年、ワーキングホリデービザを利用してカナダのホテルでパティシエをしていたのですが、一番大変だったことが「食の多様性への対応」でした。

この記事では、カナダで働いて受けた洗礼、そこからどんなことを学んだかをまとめました。

私だけが、注文に対応できない!

 

世界には様々な食の志向を持つ方がおられます。

私が働いていたのはカナダのバンフ。

大自然。めっちゃいいとこですよ~!!

ロッキー山脈が見渡せる山岳リゾート地で世界各国から人が集まるホテルだったこともあり、毎日何件も

 

  • ヴィーガン
  • グルテンフリー
  • セリアック
  • アレルギー
  • ハラール

 

などの、イレギュラーな注文が入りました。

日本では、そんな注文を受けたことがなく専門知識どころかヴィーガンってなんだっけ、、?くらいだった私。

完全に、お手上げです。

カナダ人はもちろんインド人、ヨーロッパ人、コスタリカ人、エチオピア人など多国籍な同僚たちは、急にそんな注文が入ってもどこ吹く風、慣れた様子で対応していました。

慌てているのは日本人の私だけ。

 

こういう志向の人は何が食べられて、何が食べられないのか。

どの材料はよくてどれがだめなのか。

この材料の代用品は何を使えばいいのか、そもそも代用品があるのか?

 

全く分からないのに、失敗は許されない。

怖くて、毎回シェフに

 

「これはいいの?」

「これはあかん?」

「これであってる!?」

 

と、うんざりされるくらい確認していました。

日本語の情報が見つからない。

 

仕事が終わって、ネットで日本語で調べても情報がでてこない。

そのため英語で検索して翻訳しながら理解したり、英語の本を買ったり、

同僚やヴィーガンの友達に直接聞いて教えてもらったり、必死で勉強しました。

英語もわからなかったので、理解できて慣れるまで本っっ当に辛かった、、!

その経験のおかげで、帰国後日本でヴィーガンのレシピ開発等のお仕事をいただけるようになりましたが、まだまだ私の知らない食の志向もあり、勉強することはたくさんあると感じています。

接客の仕事でも必須!ヴィーガン、グルテンフリー

バンフでパティシエをする前は、トロントのチョコレートショップで接客の仕事をしていました。

そこには、私と同じワーホリの日本人の子もいたのですが、2人で洗礼だよね。と言っていたのが

 

ヴィーガン、グルテンフリーについて。

 

他にも様々なオプションがあるのですが、この2つの知識は必須でした。

私が就いたカスタマーサービスの仕事は、100種類くらいあるチョコレートの説明ができないといけない仕事。

 

チョコレートについては、もともとお菓子の仕事をしていたこともありすぐに覚えられましたが、

グルテンフリー、ヴィーガンについてははじめ知識がなくちんぷんかんぷん、、、。

 

でも、お客様からヴィーガンやグルテンフリーの商品について、毎日必ず聞かれるんです。

 

日本ではなんとなく聞いたことある、程度でしたが、仕事中そんなことを聞かれることがなかったし、働いていたお店にもそんな商品はなかったので、そこで文化の違い、海外で働く洗礼を感じました、、。

 

グルテンフリーについて、健康のためにされている方も多いですが、セリアックという病気でグルテンが微量でも一切だめ、入っていなくても、小麦粉を使った場所で作ったものはダメという方もいらっしゃるので、慎重な対応が必要です。

 

私はビーガン、グルテンフリー、アレルギー、少しでもわからないことはすぐマネージャーに代わってもらってました。100%理解できている自信はなかった英語だし、健康、命に関わることもあるので慎重に、、、!!!

 

また、シュガーレスについてや、パッケージに使っている素材の環境への影響なども聞かれることがあり、お客様の食や健康、環境への意識の高さに驚きました。

 

多様性とは。

カナダは移民の国で、見た目、国籍、宗教、本当にひとりひとり多種多様。

そのため食の志向、たべられるもの、たべないものも個人によって違います。

そうした文化のなか、日々当たり前のように多様性に対応している同僚たちと働いて、正反対といってもいい、島国で同じ日本人としか働いたことのなかった私は衝撃を受けました。

 

どちらがいい、悪いではなく、多様性を認めてお互い、個人個人を尊重すること。

 

日本で生まれ育ち、母国が大好きですが、そういった「多様性」の文化は私はずっと日本にいたらわからなかったな。と思います。

 

移民の国、カナダでは、そういった多様性が食にも大きく関わっていると感じました。

まだまだこれからも旅をして、色んな国のお菓子、文化を学んでいきたいと思います。

コメント

  1. […] […]

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